叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。




ふたりはやけに仲が良いんだな。

ふたりを見ていてそう思った。


仁は彼女とのコミニュケーションの取り方を知っている。


だってこんなにも会話が自然。


勉強になるけど……少し悔しい。



「これで朝のHRは終わります」



先生のかけ声でいっきにうるさくなった教室。


かと思ったら俺の周りに人が集まってくる。


……え!?



「冬樹くん、わからないことあったら何でも聞いてね!」

「あ、ありがとう」


「部活入るの!?」

「いや、考えてないけど……」


「へー!どこから来たの?」


えっと……。


「好きなタイプとか聞いていい?」

「いや、あの……」


みんなからの質問攻めに戸惑う。


みんないっぺんに聞きすぎ……!