笑うと八重歯が見えるやつは、どこか愛嬌があって。
独特な雰囲気をかもし出している。
「俺、滝川仁ね。以後よろしく〜」
そう言うと仁はヘラヘラと笑いながら顔の横でピースした。
……変なやつ。
「ねぇーねぇー、優夜ちゃん」
彼の言葉にピクッと俺の心と体が反応する。
詳しく言うと、彼が言った名前にだけど。
……ゆ、優夜ちゃん?
それって、相沢のこと?
下の名前で呼ぶほど仲良しってこと?
「転校生くん、かなりイケメンじゃね?」
ーードキンッ…!
仁の質問に変に胸が跳ねる。
なんちゅー質問してくれてんだよ……!
でも、相沢は、いったいなんて答えるんだろ?
内心ドキドキしながら、相沢の答えを待つ。
相沢はどう答えていいのかわからない様子で、俺の顔を見ると困惑しながらも軽くうなずいた。
照れ臭さと嬉しさが入り混じる。
「やっぱそうだよねー!?優夜ちゃんはこんなのがタイプ?」
『〜〜っ…!』
「はは!そんな顔真っ赤にすること?」



