叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。




仁に、優花ちゃんを会わせてやって欲しい。


会いたいはずなんだ。


きっと、今でも仁は、優花ちゃんのことが大好きなはずだから。



『……?』


「おかえり相沢。仁なら先に帰ったよ」



不思議そうに俺のことを見た相沢の言いたいことがわかってそう言った。


……だいぶ意思疎通も、上手くなって来たと思う。


相沢のちょっとした表情から、気持ちを読み取ったりする。


それがたまらなく楽しかったりする。



「帰ろうか」


『うん!』



またはぐれたりしないように手を繋いだ。


……次会う時はきっと繋げない。


夏の夜の魔法。


夏祭りというイベントを使った言い訳。