叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。




だって、もしかしたら彼女は……。


相沢の双子の妹である、優花ちゃんなのかもしれないのだから。



「なぁ、仁……」


「ん?」


「俺、さっき相沢にそっくりな女の子を見た」


「はあ?」



驚いた様子の仁に真剣な目線を送る。


……疑ってる?


まさか優花ちゃんがこんなところにいるなんて、思ってもなかった?



「ごめん、冬樹。俺先に帰るわ」


「え?」


「悪りぃ!じゃ!」



仁!?


無理やり笑顔をつくって走って行った仁がとても心配になったけれど、声はかけなかった。


……きっと優花ちゃんのことを探しに行ったんだ。


どうか間に合って欲しい。