「優夜ちゃん、浴衣すっごい似合ってるよ!」
『ふふふ』
「冬樹にもちゃんと可愛いって言ってもらった?」
えっ。
仁の言葉にさっき相沢に言った「相沢が可愛すぎて俺の調子が狂ってるだけだよ」というセリフを思い出して顔が沸騰しそうなぐらい熱くなった。
相沢も思い出しているのか、顔が赤くなってる。
「……もう付き合っちまえよ」
「なんか言ったか?仁」
「なにも言ってねぇよ。行こうぜ。出店回ろう!」
様子の変な仁に首をかしげながら歩き出した仁について行く。
駅から少し歩いた大きな公園が花火大会の舞台。
仁の話じゃ毎年ここで行われているらしい。
もう既に人は溢れかえっていた。
友達と、好きな人と、花火大会。
嬉しくて、楽しくて。
なんでもない会話をしてるこの時間がすごい幸せに感じる。
こんな時間がずっと続けばいいな。
二人とはずっと一生付き合っていきたい。



