叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。



「…………」



席に座って、先生の話を聞きながら教室を見渡す。


目に入るものすべてが新しいから。

……すこしでも早く馴染めるといいな。



「ねぇーねぇー?」



……?


机をツンツンとして話かけて来たのは前の席の男の子。

茶髪で、パーマかかった髪の毛の、見た目がチャラい感じの男の子。



「彼女いんの?」



……って、いきなりそれかよ!!


見た目を裏切らない質問に肩をガクッと落とした。



「い、いねぇーけど……」



もっとあるだろ、会話のネタぐらい。



「へぇーっ?いそうなのにね〜?」


「うるせぇーな」


「お、いいね、その反応。俺そうゆうの好きダヨ」



ニヤリと笑うやつの顔は憎たらしくもあり、でもイケメンだからどこか憎めない。