叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。



こんなに人を好きになれるんだな。

こんなに人を大切に想えるんだな。


こんな"幸せ"としか言いようのない気持ちに出会えたこと。


相沢に出会わないと知りえなかった気持ち。


君にありがとうと言いたい。


相沢にめぐり会えて良かった。



「あっ、冬樹!優夜ちゃん!」



人混みの中でも一際目立つイケメンな仁が俺たちに大きく手を振る。


黙っていればきっと今以上にモテるはずなのに。


……もったいない。



「遅かったね……ってあれれ?なにその手!」



仁が興奮気味に繋がれた俺たちの手を指してから手を繋いだままなことに気がついた。


やっべ……!
すっかり忘れてた……!


名残り惜しくもふたり同時に手を離す。



「なんだよ〜。俺ジャマな感じ?」


「べ、別にそんなんじゃねぇし……っ!」


「ふぅ〜ん?」



動揺を隠しきれない俺をおもしろそうな目で見てくるのがイラっとする。


……くそ。


なんか仁にバカにされんのって
超ムカつく!