叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。



カレーを美味しく食べて気づけば夕方5時。


相沢の着付けをするからってリビングを追い出された。


夏沙が俺たちの夏祭りに「なつも行くぅ〜っ!」って泣き出して困ってたら叔母さんがなだめてくれたんだけど。


まだ完全に機嫌良くなったわけではないようで、今すっごい睨まれてる。



「夏沙はもう少し大きくなったらな?」


「もういいもんっ」


「……困ったなぁ」



ぬいぐるみを抱きしめて半泣きの妹の姿に困惑する。
人差し指で頬をかいた。


どうしたらいいんだ。

連れて行けないしな……。



「……りんごあめ」


「ん?」


「りんごあめがほしぃ……」



小さい声でそっぽを向いたまま言った夏沙に思わず口もとがゆるむ。



「わかった。……夏沙、こっちおいで」


「…………」


「ほら、早く」