「俺が家まで送ってついてってやるから」


『うん……』



納得いかない顔で頷く相沢。
……うーん、難しいなぁ。


苦笑していたその時、俺のスマホが鳴る。
画面には仁の名前が。



「もしもし」


『あっ、冬樹んー?あ、そ、ぼぉっ』



明るく通快な仁の声に一瞬だけスマホを耳から離した。


……きょ、拒否反応が……!


隙を見て相沢は立ち上がると台所にいる叔母さんの手伝いに向かう。



「断る」


『そんでねぇー……って断る!!?なんで!!』


「相沢がうちに来てんだわ」


『はあ!?優夜ちゃんが!?……なにしてんの、ねぇ。ねぇ、なにしてんの』


「やかましい」


『やぁーだぁー。俺もまぜてよぉ〜。仲間外れとかないよぉ〜』


「…………」



……なんで仁と話すとイライラすんだろ。