相沢の隣の空いてるブランコに座った。
「なんでケンカしたんだ?」
『ママに優花を忘れろって言われた』
言葉を書いて思い出しているのか、相沢の目には大きな涙の粒がたくさん。
ママの言葉で傷ついたんだ。
『わたし、優花を忘れたくないよ。だってたった一人の姉妹だもん』
ノートの上にポタポタ落ちる悲しい雫。
それはきっと後悔の涙……。
取り返しのつかないことをしてしまったという、傷。
そうだよな。忘れたくないよな。
「忘れなくていいよ」
『…………』
「あの日のこと、悔やんでるんだろ?」
俺の問いかけに相沢は深くうなずいた。



