叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。



「ただいまぁ〜」


「おかえりなさい。ごめん、冬樹くん!帰って来て早々悪いんだけど、スーパーでお味噌買って来てくれない?」



え?味噌……?


帰って来た俺に叔母さんが小さな財布を渡しながらそう言った。



「全然いいですよ。任せてください」


「ありがとう。買い忘れたみたいで……白味噌ね」


「はい」



急ごうと玄関で靴を履きなおしていると夏沙が後ろから抱きついて来た。


ーーぎゅうっ。


なんだなんだ……?



「行ってらっしゃい!気をつけてね!」


「うん。すぐ帰るから。叔母さんの手伝いするんだぞ?」


「はぁーいっ」



幼い妹は……やっぱり可愛い。
仁に言ったらまたシスコンとか言われるんだろうけど。


……不安、なんだろうな。

俺が帰って来なかったらどうしよって。
それがわかるから。


夏沙は、すげぇー寂しがり屋だから。
俺が守らなきゃ。


そう強く思う。