「俺、帰るな。」


「うん。気をつけて。」



顔も見ずに手だけ振って帰る。



もう、来ないかも…。


さっき、 アピールするんだ って決意したのに。


あいつに会ったら、泣いちまう。


好きなヤツに泣いてるところなんて見せられん。

今だって逃げてきたんだ。



よえー。弱すぎる。





「よっ!久しぶりだな。」


海斗…。

俺の中学の親友。


高校は違うけど、メール等でやりあってる。



「どうした?情けない顔して。」


言っちまうかな。
海斗なら…




「実は……」



それから天宮のことを話した。


海斗は黙って聴いてくれる