「怒らない。杏花が笑ってくれればそれで良い。」


「優斗さん、俺…初めてなんです。本気の恋」


「俺も杏莉が初めてだった。最初は戸惑ったけどしつこいくらい優しくしたな。」


「だから、どうしたら良いか分からなくて…」


相談する相手も居ないし。


渉に相談したら貶されるだけだろうし。


「俺で良いならいつでも話し聞くぞ」


「ありがとうございます」


「今日の事は俺らだけの秘密な?」


男の約束ってヤツか…


「明日、杏花借りて良いですか?」


「あぁ、構わないよ。ちゃんと帰って来るのなら」


あっさり承諾を得た


「じゃあ、お休み。あっ、杏花の誕生日は昨日だから」


それだけ告げると優斗さんは出て行った


誕生日か…始業式の日なんだな


俺は杏花の寝顔を見ながら眠りに就いた