屋上に行くと風が気持ちよかった


なので、背伸びをする


そして、自然と辻岡の姿を探す


すると、タオルを顔に掛け端っこでうずくまって眠る辻岡の姿を見つけた


気付かれないように隣に座る


無意識に辻岡の頭を撫でていた


「…ん?」


……ヤバッ。起こした


ゆっくりとタオルを取り俺の存在に気付く


「嫌っ。触らないで!!」


悲鳴を上げて俺から顔を背ける


「起きたか?」


再び頭を撫でようとするが…


「だから、触らないでってば!!」


そういう辻岡は震えながら泣いていた


その涙が不覚にも綺麗だと思った


「辻岡杏花…だよな?」


「なんで、あたしの名前…知ってるの?」


自分の名前を言われてびっくりしている辻岡


「それは、今度会った時な」


それだけ告げると俺は屋上を出た