「俺達が出会ったのは高校２年生。同じクラスで話したのは聖桜の屋上だった」


今の俺くらいの時…


「杏莉は転校生でな。親友の彼女の両親の紹介でこっちに転校してきた」


丁寧に俺の髪の毛を染めながら話してくれる


「最初は怯えてた。だけど、話してるうちにだんだん心を開いてくれたんだ」


怯えてたって杏花と一緒か…


「お互い施設暮らしを経験してたってのもあって意気投合して一緒に居ることが増えた」


「優斗さんは杏莉さんが初恋だったんですか？」


「あぁ、杏莉に出会うまでは遊んでたけどな。本気で恋したのは杏莉が初めてさ」


……えっ、優斗さんが？


「杏莉はありのままの俺を見てくれたんだ。だから、俺も杏莉を理解した。知っていくうちに新鮮で惹かれた」


杏莉さん、見てて癒されるからなぁ…