「膝掛けは持っておいでね。先行ってるから」


ママは時間が掛かるからね


携帯と膝掛けを持ってママの仕事場へと向かう


「コーヒー飲む?」


「うん。ミルクたっぷりで。」


ママが淹れてくれたコーヒー美味しいんだよね。


「はい、出来たよ。優斗は仕事中だし。あたしも落ち着いてるからゆっくり話そうね」


「ママ達はどうやって出会ったの…?」


「あたし達はね、今の杏花くらいの時に出会ったの。しかもこのくらいの時期にね」


ママはゆっくり話してくれた


「施設暮らしだったあたしは瑠夏さんが“おいで”って言ってくれて転校したんだ」


「瑠夏さんってあの瑠夏さんだよね?」


小さく頷くママは懐かしそうだった


瑠夏さんも丈瑠さんもあたしのことも可愛がってくれる


とても優しい人だ