「杏花もあたしに似たのね」


「甘えないって決めたのに…」


甘えるのが怖くなった


「杏花もさ、甘えても良いんじゃない?」


「妃奈以外の人に?」


そんなこと言われても…


「蒼依君、良い子じゃない。」


「大津君は良い人だよ。でも、憧れだけで良い。恋なんて分からない。だから甘えるのが怖い」


あたしが仲良くなっても皆、離れていくんだから


「そのうち分かるよ。でも、ちゃんとお礼を言うこと。分かった?」


あたしは小さく頷いた


「ママ達はさ、どうやって出会ったの?」


「話したことなかったわね。聞きたい?」


「聞きたいな。」


気になるもん。


「体調も顔色もだいぶ落ち着いてるみたいだし、下に行ってお茶でもしようか。話してあげる」


ママの提案でゆっくり話せることになった