「ねぇ…なんでそんなに優しいの?話し始めてそんなに経ってないのに」


「杏花だから優しくしたい」


嬉しいこと言ってくれるじゃん


「とりあえず、寝転がれよ」


大津君に促されて大きな寝転がる


「フカフカで気持ちいい 」


「そっか。良かった」


大津君はパイプ椅子をベッドの近くに持って来て座る


「ごめんね…。あたしのお世話させちゃって」


「謝んな。授業受けるより杏花と居る方がマシ」


……ドキッ///


一瞬、胸が高鳴った


そんなこと言われたら嬉しすぎる


「あたしね、右手が使えないんだ…」


気付けばそんなことを話していた


「えっ…?」


「ママよりは軽度だけどね。びっくりしたでしょ?」


あたしも話してる自分にびっくり


妃奈以外の人には自分から話すなんてなかったのに。