さて、俺も行くか…


指定の制服のブレザーを羽織り荷物を持って家を出た


「蒼依ー!!おはよー!!」


遠くから聞こえるこの声は唯一信頼出来る俺の親友

七橋渉(ナナハシワタル)


元気だけが取り柄なヤツ


だけど、一緒に居て安心出来る


「あっ、蒼依君だよ~!!今日もカッコいいね」


周りの女子達は俺を見つけキャーキャー騒ぎ出す


これがあるから学校は嫌だ…


「さすが王子様だな」


渉は俺を茶化す。


「何が王子様だよ…うぜーな。」


「本当は毒舌なのにな。」


渉は俺の性格を知っている


「俺如きで騒いでなんになるんだ?」


「蒼依はカッコいいからなぁ。女子に人気なんだよ」


女子って面倒くさいじゃん。


偽った俺しか見なくて本当の俺を見てくれないんだから…。