「蒼依、お帰り」


杏花は優斗さんに髪の毛をしてもらっていた


「器用ですね」


「沙穂のをやったり杏莉のをやったりしてるからな」


それから他愛のない話をしていると杏花の準備か終わった


ピンクのワンピースに白のカーディガンを羽織っていた


痣が見えないようにレギンスとカーディガンで隠したんだな


「気をつけて行ってくるんだぞ」


優斗さんに見送られ俺達は出発した


「杏花…手」


俺はゆっくり手を差し出す


すると杏花は嬉しそうに握ってくれた


「蒼依、何処行くの？」


「決めてない。何処か行きたいとこあるか？」


杏花は横に小さく首を振った


「そういえば、シュシュ使ってくれたんだな？」


杏花がしていたシュシュは別れを告げられた時に俺が買ってあげたもの。