「さっ、長く付き合わせて悪かったな」


「いいえ。こっちこそいきなり頼んですみません」


「良いんだよ。明日、待ってるからな?杏花のことも頼んだぞ」


「はい」


また杏花と一緒に居られるんだ


……嬉しい


「杏花、近くまで送ってやれ」


「あっ、うん」


優斗さんの頼みに杏花は快く承諾していた


暗くなった道を2人で歩く


「送って帰ったのにごめんな…」


「ううん。良いの…ねぇ、大津君、あたし学校じゃ話せなくなると思うの。震えてたらごめんね」


「謝らなくて良いよ。何かあったら最近、新しく出来た教室でな。これ、その部屋の合い鍵」


聖桜学園には最近、新しい教室が出来た


そこは限られた人しか使えないという教室


その教室の一部屋を俺が使えるようになったんだ