「大津蒼依です。宜しくお願いします。」


「蒼依君か…。杏、ちょっと2人にしてくれるか?」


「分かった。なんかあったら呼んでね。」


「あぁ…。転けるなよ」


杏莉さんはバランスを崩しそうになった


「言った直後からこうだもんな」


優斗さんは杏莉さんを支えていた


「ごめんね…?」


「ゆっくりな?」


仲良いんだな。この2人


「ごめんな。杏莉は幼い頃の事故で後遺症が残ってるんだ」


「仲良いですね。」


2人を見て羨ましいと思った


「“蒼依”と呼んで良いかい?」


「あっ、はい。どうぞ」


いきなりの事で多少、戸惑った


「いきなりで悪いけど蒼依、無理してるな…」


「えっ?」


「髪色で分かる」


優斗さんは真剣だった


誰も気付いてくれなかったのに。