「あたしん家、美容室なんだけど…」


「マジ?」


「うん。パパが美容師なの。頼んだらしてくれるかも。」


じゃあ、送るついでに聞いてみよう


「大津君も学園の王子様だから大変だよね。そんな人がこんなあたしと居て良いの?」


「俺、王子様って柄じゃないよ。ただ周りがそう騒いでるだけ。


実際、キツいんだ…


「大津君、あたしの前では普通で良いよ。偽るのキツいでしょ?」


コイツも気付いてる


「何で分かるんだ…?」


「あたしの勘。後は大津君の雰囲気。あっ、家ここなの。」


本当に美容室なんだな。


「おっ、杏花お帰り」


出迎えてくれたのはとてもカッコいい男性


あまりにも格好良くて見とれてしまった


「その子は?」


「あっ、学校の同級生。此処まで送って貰ったの」


杏花は説明していた