「笑えるじゃん」


「えっ…?」


「お前は笑ってる方が可愛いよ」


すると辻岡はいきなり頭を伏せた


「どうした?」


「お願いだからお前って言わないで…!!」


そう言った辻岡は震えていた


そして、無意識に辻岡を抱きしめていた


「嫌って言わないんだ?」


「この温もり安心する…。あたしね、名字で呼ばれるのも嫌いなの」


「じゃあ、俺…名前で呼んで良いか?」


辻岡は小さく頷いてくれた


「杏花…?どう、俺と話すの怖い?」


「怖く…ない」


……良かった。


「お家、帰らなきゃ…パパ達が心配する」


「送ってく」


「良いの?」


“あぁ…”と言って杏花を送ることとなった


「大津君の髪型カッコいいね」


「そうか?美容室行きたいんだけど時間がなくてな。」


……行きてーな