「杏花も不安そうだな」


「えっ…?」


「俺が気付かないとでも思った?」


あたしは正直に頷いた


「蒼依、キスして?」


「本気で言ってる?」


蒼依にじゃなきゃこんなこと言わないのに…


「その顔、反則…」


気付いたら蒼依に抱き上げられてベッドに寝かされていた


「不安なんだよ。だからお願い」


あたしがそう言うと蒼依は優しいキスをくれた


嫌なことを忘れさせてくれる


そんなキスだった


「杏花が望むならいつでもキスしてやるよ」


そんな風にいう蒼依はいつもの優しい蒼依じゃなく俺様な蒼依だった


それから、蒼依はパパが呼びに来るまであたしを離さなかった


“相変わらずラブラブだな”と呆れていたパパだけど…


何処か嬉しそう


ラブラブなのはパパ達には負けるけどね。