「杏花、おいで。」


あたしは嬉しくて蒼依に抱き付く


「相変わらず甘えん坊なんだな」


「ダメ…?」


「ダメじゃないよ。甘えられる時に甘えればいい」


蒼依は本当に優しいんだ


「明日、休みだよな。何処か行くか?」


蒼依の提案にあたしは頷いた


「修学旅行で必要なもの揃えなきゃいけないし」


「だよね。ママから頼まれ物もしたし」


「じゃあ、決定な?」


蒼依とのお出かけ楽しみだ


「歩香は杏莉さんに頼むかな」


「おじさんには言わなくて良いの?」


蒼依達のこと心配するんじゃ…


「おじさんには言ってある。それに家に居ると歩香が不安そうな顔するんだ」


「歩香ちゃん、確かに不安そう」


あたしも歩香ちゃんの表情を見てて分かる


昔のあたしを見てる気分になるんだ