それからしばらくして帰ることになった


杏花はまだ帰りたくなさそうだったけど…。


だけど、ちゃんと送り届けなきゃ優斗さんに怒られる


大事な一人娘だから…


「ただいま」


「お帰りなさい。遅かったわね」


出迎えてくれたのは杏莉さん


「勉強で分からないとこ教えてもらってた」


「そう。良かったわね。蒼依君、歩香ちゃん居るしゆっくりしていきなさいね」


「ありがとうございます」


杏花の両親は本当に優しい


「蒼依、行こ?」


杏花は俺の手を握り何処かへ連れて行く


着いた先は杏花の部屋


「着替えるからちょっと待ってて」


それだけ告げると部屋に入ってしまった


しばらく経って“良いよぉ”という声が聞こえ中に入る


杏花は制服から春らしく可愛らしいワンピースに着替えていた