「良いなぁ…。蒼依、俺にも教えて。」


「お前は覚えが遅いからダメだ」


必死に頼む七橋君に蒼依君は呆れながら断っていた


「七橋、どんなにねだっても無理だよ。大津は杏花一筋だから」


妃奈は駄々をこねる七橋君に呆れていた


放課後になり蒼依君はあたしの荷物を持ちながら“じゃあ、行くか”と言ってくれた


「うん!!妃奈、バイバイ」


「またね。気をつけて帰るのよ。大津、杏花頼んだ」


「おぉ、分かった。またな」


妃奈は手を振ってくれていた


「杏花、手貸しな」


言われた通りあたしが手を出すと優しく握ってくれた


……嬉しいな。


「杏花、どうした?」


「一緒に居られて嬉しいの」


「俺もだよ?」


あたし達は2人で笑っていた


そして、蒼依君の家に帰宅した