「ねぇ…蒼依君。あたしが蒼依君の隣に居て良いのかな?」


「どうして?」


「蒼依君、人気者だから女の子達を敵に回しちゃう」


それを考えると身震いがする


「杏花だって、男子に人気なくせに…」


「…へっ?」


このあたしが…?


「もしかして気づいてなかった?男子の中では山城派と辻岡派に別れるくらい杏花は人気者」


そうだったんだ…


「でも、あたしは蒼依君と妃奈と健斗さんが居てくれれば良いもん」


そしたら学校生活やっていけそうだから。


「健斗さんって…」


「小野寺先生だよ」


そういえば、言ってなかったっけ…?


「健斗さんはパパの憧れの人でありママのお友達のお兄さん。昔から親交があるから“先生”って呼べなくて…」


授業中とかはちゃんと先生って呼んでるけどね。