「杏花、俺はお前が好きだ…」


これは夢じゃないかと思った


「お前が好きだという気持ちはこれっぽっちも変わってはいない」


「蒼依君は…。本当にあたしなんかで良いの?」


「もちろん。杏花じゃないと無理」


蒼依君は今よりも更に強く抱きしめてくれた


今なら自分の本音が言える


「蒼依君…?」


「ん…?何?」


やっぱりかっこいいな…


蒼依君はあたしの顔を覗く


「すっ…き」


「えっ?杏花、本気?」


あたしは笑顔で頷いた


「蒼依君が告白されてるのを見て自分の気持ちに気づいたの。気づいたら気づいたでどうしたら良いか分からなくて…」


上手く話せなくなっていたんだ


「山城さんのこともあったし、どうしたら良いか分からなかったの。自分の気持ち伝えるの、遅くなってごめんね?」


あたしは謝った