「杏花、止めろって!!」


俺は杏花を後ろから抱きしめた


こうなることは覚悟は出来ていた


……杏花の息が荒い


「杏花、お願いだから俺の話も聞いて?」


今、向き合わないとタイミングを逃す


これ以上、杏花の泣き顔なんて見たくないから


杏花の呼吸を整えるためゆっくりさすりながら話し出した


「確かに杏花が発作を起こした次の日に山城を含め数人に告白はされた。山城にはキスもされた」


杏花には嘘を付きたくなかった


「山城とは付き合ってない。付きまとわれてただけ。好きでもない」


「でも、仲良く手繋いでた。」


「あれは無理矢理繋がされてただけ」


本当は繋ぎたくもなかった


「俺が本気で好きなのは1人だけ…」


他以外考えられない


そのくらい大きな存在になって居たんだ


「杏花、俺はお前が好きだ…」