【更新中】初恋*~君と過ごす日々~

「今までお兄ちゃんが笑うことなかった…。でも、お姉ちゃんがいると笑ってる」


「歩香ちゃんも見てるんだね」


歩香ちゃんは小さく頷いた


小さい子ほど良く見てるんだ


「歩香、杏花。行こうか?」


制服から私服に着替えた蒼依君はかっこいい


「お兄ちゃん、歩香も行って良いの?」


「1人で留守番は嫌だろ?」


蒼依君の問い掛けに首を縦に振る歩香ちゃん


「じゃあ、準備しな?」


「はーい」


歩香ちゃんは自分の部屋へと行ってしまった


蒼依君はあたしの隣に座った


あたしは無意識に蒼依君に体を預けた


「どうした?」


顔を覗き込む蒼依君


恥ずかしくてまともに見れない


“甘えたくなった”なんて言えないから“何でもない”と答えた


これも、あたしの強がり


蒼依君は気づいたかな?