「じゃあ、行くか」


蒼依君はさり気なくあたしの手を握る


「蒼依君、離して?」


ドキドキが半端ないから離して欲しい


「ダメ。俺がこうしたい」


やっぱり蒼依君は甘い


大人しく手を繋いだまま蒼依君に付いていくことにした


立ち寄ったのは近くのコンビニ


「杏花、何食べる?」


あたしは一目散にシュークリームを手にした


「シュークリーム好きなの?」


あたしはコクンと頷いた


他にゼリーやヨーグルトを買って帰宅した


「おっ、蒼依。お帰り。彼女でも出来たか?」


蒼依君の家の庭を掃除しているおじさんに声を掛けられた


「彼女じゃねーよ。学校の同級生。ちょっと連れて帰ってきた」


あたしは軽くお辞儀をした


「…にしても仲良すぎじゃねーか?」


おじさんはあたし達の手を見て微笑む