「行かなきゃいけないんだもん。」


杏花は弱々しく呟いた


「じゃあ、こっち向いて?」


「えっ…?」


俺は杏花にキスをした


「杏花、俺はお前が好きだからこんなことするんだよ?だから、無理しなくて良い。俺と高瀬が居る」


「そうだよね…ありがとう」


杏花はニコッと笑ってくれた


「じゃあ、行こうか」


「蒼依君、これは…?」


“これ”とは俺が買っておいた膝掛け


「此処に置いとけ。杏花の為に買っておいたから」


そして、杏花を連れ教室に戻る


「「「杏花ちゃん!!」」」


杏花の近くに女子が群がった


「お前ら!!授業中だからな!!」


担任の授業中で良かった


「とりあえず、席に着け。杏花が怯えてるだろうが!!」


担任に一喝され女子達は席に着いた