「担任には事情話してあるし杏花が落ち着くまでは此処に居る」


「杏花も大津も早く来てよね。あたし1人は寂しいんだから」


なんて強がってるけど目は杏花の心配をしている目だった


「じゃあ、先に行ってるね」


杏花に軽く手を振り部屋を出て行った


「蒼依君、ごめんね?」


「何で杏花が謝るの?謝らなきゃいけないのは俺の方だよ」


杏花にはツラい思いさせてるんだから


今だって身体は震えてる


「蒼依君、少しだけこうさせて」


杏花は抱きついて来た


「本当はね…気付いてたんだ。杏花の噂されてんの。だから、ずっと手を握ってた。抱きしめてた」


「あたしもね、自分の名前呼ばれてるなって思ってたの。だけど、考えないようにした」


“だけど、此処までいろいろ言われると辛いや”と弱音を吐いた