「待たせたな。」


「蒼依君…怖かったよ」


杏花はすぐに近寄って来た


震えてるのが見て分かる


「大津は何か知ってるの?杏花に彼氏が出来たこと」


高瀬は不思議そうだ


「知ってるも何も杏花の彼氏って噂されてんの俺だし。髪の毛染めたばっかだったからバレなかっただけ。」


「杏花、ほんと?」


杏花は小さく頷く


「コソコソ言われてたのは分かってた。だから、杏花を隠す為にくっついてたんだ」


そうするしか方法はなかった


「あの日、杏花と居たのは紛れもなく俺だよ」


高瀬には嘘は付けなかった


「話は分かった。でも、どうして?」


「俺が杏花と居たかっただけさ。」


それは本当のことだから。


「杏花、どうする?教室行く?」


杏花は首を横に振って即答した