「弱味とか無いんですか?」



「んー、さぁ? どうだろうね?」





含み笑いでそういうと、またお弁当を食べ始めた。



気になるなぁ。





「ねーセンパイ。土曜日ヒマしてますか?」



「土曜日? まぁ、その日は何も入ってないけど」



「知り合いの人から、遊園地のチケット貰ったんですよ。利用が二人以上なんで、俺と一緒に行きません?」





そう。今日はずっとこれを言おうと思ってた。



入学祝に、叔父さんからもらったんだけど、一緒に行くような人がいなかった。



別に友達がいないわけじゃないけど、男同士で遊園地に行くような趣味は俺には無い。





「分かった。じゃあ、駅前に10時でいい?…………お昼どうする? 何なら作ってこようか?」



「いいんですか!?」





センパイが、俺のためだけにお弁当を作ってきてくれる。



それだけで、顔がニヤケる。





「別に大した手間じゃないし。どうする?」



「じゃあ、お願いします」





ますます土曜日が楽しみになってきた。



あー早く土曜日にならないかなぁ。