優しく微笑んでくれた颯の笑顔が好きだ。 頭を撫でてくれる温かい手も、大好き。 だから、ひとつ決めた事がある。 「颯」 「あ?」 「ホットミルク、作ってね」 「任せとけ!」 ―・・・ 「颯、髪乾かして」 「おー、おいで」 ドレッサーの椅子に座ると、背後に颯が立った。 あたしの為に、ヘアメイクの勉強をしてくれた颯。 颯は何も言わなかったけど、爺やに聞いた。