「なっ!?」

 それと同時に、起き上がったベリルに背広の男は驚いて目を丸くする。

「うえっ!? 生きてる?」

 陣たちも驚き、倒れている男を踏みつけにしている姿を凝視した。

「防弾ベストでも着ていたのか」

 青司がつぶやいた。

「貴様!」

 それを見た1人の男が駆け寄ると、ベリルは素早く何かを投げつけ、男が叫びを上げて立ち止まった。

 その腕には、銀に輝くナイフが深々と突き刺さっている。

 周囲にいた男たちが一斉にハンドガンやライフルを構えたが、ベリルは左手でハンドガンを抜くと、目の前の男に銃口を向けた。