目的は「文化の違いを知る」であるから、感心してくれるのは構わない。

 しかし、テンション上がって挙動不審になるのは勘弁してほしい。

 実質は住んでみない事には解らないのだが、観光でも充分に異国文化を感じる事の出来る場所も数多く存在する。

 そのうちの1つは──

「そっちには行くな」

「え?」

 スーパーを出て歩いていると、青司が手で脇道を示した。

「あっちは危険だ」

 その言葉に2人は首をかしげた。