エメラルド・ナイト~守護者たちの饗宴~

「いいだろう」

 ベリルは、一度も目を逸らさない絵理を見下ろして応えた。

 それに青司は驚いて2人を交互に見やる。

「契約書は作成しておく、荷物をまとめてくれ」

「承知した」

「絵理!」

 呼び止める青司の声に、絵理はちらりと視線を送って部屋に向かった。

「あれが最良の方法だろ」

 陣は、戸惑う青司の肩にポンと手を置く。

「そうだといいけどな」

 悔しげに発し、自らも荷物をまとめに向かった。