軍に所属している者が青司の親戚にいて、そこから容易に想像が付く。

「オレたちにはそれが出来ない」

 あなたのことを調べたくても、今のオレたちにはそれが出来ない。

 多少、探るような眼差しで発すると、ベリルはそれに小さく笑みを浮かべた。

「何を言った処で信用には値しないと思うがね」

 結局は受け止める側の意識でしかない。

「じゃあ、どうするんです?」

「行動で示す他はない」

「それは、まあそうでしょうけど」

 だからって、何も言わないのも問題な気がするんだけどな。

「私は元々、あまり会話は得意ではなくてね」

 陣の考えを読み取ったのか、付け加えるように口を開いた。