「何をしているんですか?」
リビングでウイスキーを傾けているベリルに陣が尋ねる。
ソファに腰掛け静かにグラスを傾けている青年は、間接照明で神秘性を増しているようで若干の近寄りがたさを感じた。
「今後について考えていた」
陣を一瞥し、リビングテーブルに乗せられているモバイルパソコンを見下ろす。
足を組む仕草が様になっているが、やはり傭兵というイメージとはほど遠い。
「空港に向かうんですよね?」
「相手が黙っているかどうかだな」
少し低くなった青年の声に眉を寄せた。
「やっぱり、止めに来ますかね」
「そう考えるのが妥当だろう」
それを聞きながら隣に腰を落とす。



