よくよく考えると、路地裏まで誘い込まれている可能性だってある。
あのまま警察を待っていた方がまだ安全だったかもしれないと、陣は顔を青ざめた。
おそらく、青司も同じ気持ちなんだろう。
背中に伝わる気配がやや、ピリピリしている。
もし、この人物が敵なら2人で絵理を守らなければ。
狭い路地を抜けると突然、広い場所に出た──昼近い陽差しの眩しさに思わず目を細める。
どうやら駐車場らしく、目の前の背中はいくつか駐まっている車のオレンジレッドのピックアップトラックに向かっていた。
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