驚く間もなく、その人物は中身を手にして引鉄を引く──大きな音と細かなものが幾つもぶつかる音がして、陣たちは呆然とした。

 相手は、ショットガンを使われてさすがに少々パニック状態に陥っている様子だ。

 日本人ではなさそうな人物は、

「ついてこい」とあごで示す。

 金髪のショートヘアという事だけはかろうじて判断出来るが、それ以外を把握させてくれる状況ではなかった。

 後を追うと路地裏に足を向けられて3人は若干、躊躇ったものの、ここにいても最悪な事に変わりはないと意識を切り替えた。

 背中だけでは、その人物の事は細身で小柄だとしか解らない。

 映画さながらの登場に泡を食ったが一体、何者なのだろうか?