「──なんだこれ」

「残った罠の場所」

「それをどうして俺に」

「青司が解除しろってさ」

「はぁ!?」

 思わず立ち上がる。

「オレも理由は解らないけど、青司にやらせろって」

「ではそれを終えてから出掛けよう。待っているぞ」

 準備を済ませた絵理が割って入り、青司は何も言えずに庭に向かった。

 その背中を見つめながら絵理はソファに腰掛ける。

「時折メールをしているとか」

「うん、そうみたい」

 どんなやり取りをしているのかは解らないが、青司はベリルと時々メール交換している。

 どうせ専門的な質問やらだろうと陣は溜息を吐く。