ふと、隣に青司がいてベリルはそちらに顔を向けた。

「あんた──」

 言葉を選んでいるようで、視線がやや泳いでいる。

「なんで、そんなに」

「歳を取れば解る」

 焦らずともお前はそのままで良い。

 ささやくように発して、少年の腕をぽんと軽く2回叩き遠ざかった。

 全てを悟られているようで青司は少し悔しかったが、何故だか笑みがこぼれた。