手足を拘束され、畳の上にへたり込んでいる男をベリルと陣たちは見下ろす。
「どうするんです?」
腕を組んで青司が尋ねた。
「さてね」
思案するようにベリルは発し、奪った武器を詰め込んでいるバックパックを肩にかけ直す。
相手は素人じゃない、そう簡単に口を割るとも思えなかった。
「こちらは陽動も兼ねていたのでね。そろそろ連絡が来るだろう」
ベリルの言葉のすぐあと、パンツのバックボケットが震えた。小刻みに着信を知らせる端末を取り出し耳に当てる。
「ベリルだ──うむ、そうか。すまんな」
通話を切ったあと、また数秒ほど震えて届いたメールを確認する。
「絵理」
「うむ」
「上屋 宗平(かみや そうへい)という人物に心当たりは」
「ぬ、上屋? 以前、パーティに出席した時にいた記憶がある」
確か貿易関係の会社を持っていた。



