「え、夜に?」と陣が応える。

 ベリルは3人を集めてこれからの事を説明した。

「侵入口(しんにゅうこう)は裏口からやや離れた場所だろう。囮(おとり)を数人ほど目立つ方法で侵入させ近づく計画だと推測している」

「我々はどこにいればよいのだ」

「居間にでも」

 発して人差し指を下に向ける。

「カタがつくまでなるべく動かないで欲しい」

 それに皮肉を言おうとした青司だが、前回の事が脳裏を過ぎり押し黙った。

 陣をそれを見つめ、険しい表情を浮かべる。

 今までは、なんだかんだで楽しかったけれど──絵理が狙われている事実が消えていた訳じゃない。

 のどかな雰囲気は一転して緊張感を漂わせ、陣たちに覆い被さってきた。