「ねぇー、エドガー、私オーストラリアに行きたい」



「……オーストラリアに、ですか?」



「というかね、エドガーが生まれて育った場所に行きたいの」



エドガーは私の故郷を知ってるけど、私は知らないから。何か、公明正大じゃないっていうか、何か不満。



「別にいいですけど、いつ行くんですか?」



「えー……、夏休み中?」



「そしたらあっちは冬ですね。千鶴ちゃん寒いの苦手でしょう?冬休みに行きましょう」



「そっか。じゃあ冬休みだ」



私寒いのダメだからねー。炬燵にヒーターに湯タンポ、それから電気布団とかとにかく色々手放せない。



「あーもうっ、暇すぎて死ぬ!」



私は床にゴロッと転がった。ひんやりとして気持ちいい。



「だからって寝転ぶのはダメですっ!さぁ、早く起きて下さい」



「えぇー、ケチっ」



私は構わず床にぐでっと仰向けに寝転んだ。このまま寝ちゃおっかなぁ……。